由里りんのぷらいべ~となお時間

白石由里が、たびてつの記録、ヲタの記録、その他ぷらいべ~と(笑)な出来事をいろいろと語るブログ♪

仙石線の全線復旧時期について初めて明確になった…のはいいけれど…

本日の毎日新聞のサイトにて、東日本大震災で被災した仙石線の全線開通(再開)の可能性について、初めて具体的な話が取り上げられました。

これまで津波被害を受けた7路線(仙石線石巻線常磐線気仙沼線大船渡線、山田線、八戸線)のうち、全線再開の目処が立っていたのは八戸線(2012年3月17日の予定)のみでした。気仙沼線大船渡線、山田線にいたっては、全線再開どころか、専用バス道路に転換するという案が提示され、普通鉄道としての再開はかなり遠くなった感があります。

このような状況の中、ついに仙石線に関しては、全線再開の具体的な時期が明示されております。

毎日新聞のサイトから一部引用しますと…

JR東日本仙台支社の里見雅行支社長は26日の記者会見で、東日本大震災津波被害を受けて一部区間を内陸部に移す仙石線の全線開通時期に関し「15年度という見通しは可能ではないか」と述べた。

…とのことであり、「2015年度」という明確な時期が示されております。
さらに同記事においては…

>JR東などによると、再開の見通しが立っていなかった高城町宮城県松島町)−陸前小野(同県東松島市)のうち、陸前大塚東松島市)−陸前小野は震災前から最大約500メートル内陸部に移す。高城町陸前大塚は護岸工事などを行い、元の路線で復旧させる。

…と記されております。これまで、新聞サイトなどにより断片的に記されてきたこととほぼ同じ内容ですが、JR東の幹部によって明快に示された、かなり具体的な記述であります。

さらに、

>里見支社長は今後の手順について「環境影響調査などに1年半程度、工事期間は2年程度はかかると思う」と指摘した。

>事業費は100億円超を見込む。

…とも記されており、実に具体的な内容です。

正直、仙石線の命運がどうなるのだろうかと案じておりましたが、ここにきてようやく一つの節目を迎えたという感じです。ただ、時期は2015年度…4年程度はかかる話です。仙石線でさえこうなのですから、常磐線の復旧はもっと未来の話でしょう。気仙沼線大船渡線、山田線に至っては、仮に全線復旧しても相当未来の話となり、そんなに待たされては、交通の不便な地域から人が離れ、開通時には乗る人が殆どいなくなるように思います…。残念なことです…。

単純比較すべき話でないことは承知ながらも言うならば…阪神大震災の時は鉄道各社は年内に復旧しておりましたし、特にJR西日本の復旧はいち早かったです。山陽新幹線なんて、8箇所の橋脚が倒壊しましたし、当時のテレビ映像は今でも覚えております。それなのに、やたら復旧は早かった(震災から81日後)です。

要するに、鉄道会社にせよ国にせよ、阪神・淡路の時は金をかけ、東日本大震災については金をかけてないっていうことなのでしょう。本当は、東日本大震災の被災地域のように、交通事情の悪い地域ほど金をかけていち早く交通インフラを復旧させるべきなのですが、明らかに金をかけておりません。要するに、神戸のような西日本の大都会に比べて、東北って遥かになめられているっていう事なのでしょうね…。交通の不便なままの状態についに諦めた住民が離れていくだろうことは目に見えていると思います…。

仙石線も、路線距離から考えるともっと早く復旧できるようにも思うのですが…もっと国及びJRには本気になって金をかけてほしいものです。まあ、交通インフラよりも優先されるべき事項がもっと山積みな気がしますが、それすらなんだか金をかけずに無駄な交通事業を継続しているっていうのは、何かが違う気がします。たとえばの話、全国の自治体がそれぞれ1000万円ずつ出し合うだけでも、相当な復旧費用になると思うのですが、いかがっしょ? そういう意味では、復興増税っていうのは、とりあえず必要なのだと私は思います。