由里りんのぷらいべ~となお時間

白石由里が、たびてつの記録、ヲタの記録、その他ぷらいべ~と(笑)な出来事をいろいろと語るブログ♪

非常時こそ的確な行動をとれるよう我々は備えるべき

某県の男子高校生が、踏切内で転倒した90代の女性を的確に救助したとして、感謝状が警察署から出たとのニュース記事を読みました。

それによれば、踏切内で女性が転倒したのを見て、高校生は救助しようとして踏切に入ろうとしたとのこと。しかし、警報器が鳴って遮断機が下りてしまったのだとか。

そこで高校生は、踏切脇の非常ボタンを押したとのこと。その甲斐あって、電車は幸い無事に緊急停車することができ、その後、高校生は女性を抱えて踏切から助け出したとのことでした。

……このニュース、実に貴重な内容だと思うのです。過度に武勇伝的な救出劇ではなく「非常ボタンを押して対処した」……という内容を冷静にかつしっかり伝えているからです。つまり高校生は、やみくもに踏切内に入りこむような無茶な救出行動を、しなかったということです。

たとえ目の前の女性を助けられなかったとしても、自身の安全を犠牲にすることなく、冷静な対処を行った……という点に、このニュースの大切さがあると私は思います。

この記事によれば、感謝状を贈呈した警察署長が「とっさに人を救助するのは難しいが、的確に行動された。本当に感謝します。」とたたえたとのことです。このコメントで重要なのは「的確に行動された」とたたえている点だと私は思います。

かつて、鉄道関連の事故などで、救出しようとした人まで犠牲になったという悲しい事件はいくつもありました。その方々の尊い行動は決して非難されるべきものではありません。しかし、過度に美談としてよいものではないはずです。彼等の尊い行動および生命は、あくまで全員が助かるために本来あったはずであり、決して犠牲になってよいものではなかったはずです。彼等自身も、皆が助かることを願っていたはずでしょう。

我々が彼等から学ぶべきは、今回この高校生が実行できたような「的確な行動」を取れるようになることだと、私は思うのです。

話は逸れますが、医師の春日武彦氏が、著書の中で次のようなことを紹介しています。ビジネスマン向けの『プレジデント』という雑誌の中で、仕事や人生に対する様々な疑問に対するQ&Aが特集されていることがあるとのことです。そのようなQの中で「電車内暴力に遭遇したらどうすべきか」との設問に、作家の山本一力氏が答えており、要約すると「おのれに恥じず、勇気をもってその場を去れ」というものだそうです。「当事者・第三者のいずれの場合でも、相手に立ち向かうのは、私は蛮勇だと思う。遭遇した事態から逃げようとするには、立ち向かう以上に勇気がいる。逃げたということを、誰よりもおのれが責めるからだ。/しかし無事こそが大事だ。家族を思えば、逃げることをわたしはためらわない」…と山本氏は答えているとのことです。

いわゆる「自己保身」の大切な側面を、この引用とともに春日氏は説いています。時と場合にもよるとは思いますが、自分の命をまず大切にすること、自身の身の安全をまず大切にすることが、結果として自分以外の他者の幸せ・権利・利益を守ることにつながる……そのようなことを我々は肝に銘じておく必要があると私は思います。

我々は常にイメージトレーニングし、いざという時に的確に行動できるよう、備えるべきだと私は思います。